About

Mariko Tsuchiyama プロフィール
長崎県生まれ。大学卒業後仕事をする中で、次第にクリエイティブな制作の世界に惹かれていきました。その思いをきっかけにロンドンのデザイン学校でジュエリー制作の基礎を学び、香港、パリでの暮らしを経て、2016年に自身のブランドを立ち上げました。彫刻的なフォルムと、手作業の温もりを残した仕上げ、そして世界各地から責任ある方法で集めた上質なパールを組み合わせたジュエリーを発表しています。
それぞれに個性を持つパールに合わせて一点ずつ制作しているため、どの作品も時間と手間をかけた唯一無二のデザインに仕上がり、さまざまな背景をもつ方々にお選びいただいています。現在は、イギリス南部の海辺の町・ブライトンにスタジオを構えています。スタジオの窓から見渡せる広い海岸線は、私にとって欠かせないインスピレーションの源です。

From Mariko

日々長い時間を過ごすワークショップでは、歪んで溶けた金属に「今日はいつもより火の回りがいいな」と、ふと愛おしさを感じたり、柔らかな光に照らされたパールの輝きに見惚れて、手を止めることもあります。

同じ工程を繰り返す中にも、毎日小さな発見があり、自然の気配やその中に宿る感触から、日々多くの影響を受けています。

たとえば、雲に隠れる直前の月や太陽の確かな存在感、命を燃やし尽くして消えていく生きものの気配、つららのように儚く溶けてゆく自然の一瞬。

そんな美しい瞬間に触れたくて、その温度や気配、質感を探りながら、金属を使ってかたちにしています。

私のジュエリーがどなたかの手に渡り、また新たな物語と出会っていくことを楽しみにしています。